
こんにちは、歯科衛生士の伊藤です。今回は喫煙と歯周病の関係についてお話させていただきます。
喫煙習慣は、歯周病を発症・憎悪させる最大のリスクファクターです。
喫煙者は被喫煙者に比べて重度の歯周病に罹患する確率が5~7倍も高いといわれています。
また、治療による効果も喫煙者は被喫煙者に比べて圧倒的に劣っていることも証明されています。
原因はタバコに含まれる一酸化炭素、窒素酸化物、ニコチン、タール、ヒ素など有害物質は200種類以上あります。
その中でもニコチン、タール、一酸化炭素が最大有害物質といわれています。
ニコチン
たばこに含まれているニコチンは精神作用をもつ物質で、「毒物及び劇物取締法」に明記されている毒物でもあります。
ニコチンの作用は脳(中枢神経系)のほかに、胃の収縮カを低下させ、吐き気や嘔吐を起こしたりします。
また心臓・血管系には急性作用があり、血圧上昇、末梢血管の収縮、心収縮力の増加などがみられます。
ニコチンの毒性は青酸に匹敵するといわれており、中毒量は1~4mg、致死量は30~60mgです。
1本のたばこには10~20mgのニコチンが含有されており、個人差もありますが、喫煙一本あたり3~4mgが吸収されます。
一酸化炭素
たばこの煙に含まれている一酸化炭素は、血液中のヘモグロビンと結合するとカルポキシヘモグロビンになります。一酸化炭素とヘモグロビンの結合は酸素の240倍と強力なため、一酸化炭素が体内に入るとヘモグロビンの酸素運搬能力を低下させ、全身的な酸素欠乏を引き起こします。
たばこの煙の一酸化炭素により、虚血性心疾患、末梢動脈疾患、慢性呼吸器疾患、さらに妊娠時の胎児への影響などが心配されます。
タール
喫煙時に生ずる夕一ルは有機物を熱分解した際に生まれるものですが、その中には多くの発癌物質が含まれています。
すでにわかっている発癌物質の多くはDNAを直接障害するものです。
タールはとくに呼吸器系の疾患や癌と関係が深いと考えられています。
ニコチンや一酸化炭素が歯肉の毛細血管を収縮して、その影響で血行不良になり歯肉の破壊が
起こります。つまり、ニコチンが歯肉の血液の循環を悪化させ、血液中の白血球が持つ免疫機能
や治癒力を弱めることになります。
しかし、今からでも遅くはありません。
禁煙によって治癒能力は、被喫煙者と同等レベルまで回復されますので禁煙あるいは本数を減ら
らしてみるなど、対策をしましょう。